Gregory Jacobsen (グレゴリー・ジャコブセン)
1976年生まれ。
ニュージャージー州(New Jersey)のミドルセックス(Middlesex)出身。
イリノイ州(Illinois)シカゴ(Chicago)在住。
グレゴリー・ジャコブセン (Gregory Jacobsen) の作品には、グロテスクでナンセンス、官能的で美しい肉の祝祭空間、内臓幻想 (©友成純一) 空間が広がっている。腹を切り裂いて取り出したばかりの臓物のように新鮮で美味しそうだし、経験の多くないヴァギナのように瑞々しく、エロティックで官能的だ。
グレゴリー・ジャコブセンの作品を見てまず思い浮かべる画家は、15世紀末から16世紀の、中世末期から初期ルネサンスに活動していたあのヒエロニムス・ボス (Hieronymus Bosch) で、ジャコブセンはそのポスの作品の一部を拡大しポップな色彩で描いたらこうなるって感じの絵を描く。
2003年に Julie Farstad から受けたインタビューがウェブで公開されているのだけど、その中でボスの名前を出されると、中世の絵画からは大きな影響を受けていると認め、ボスの描く人々の顔は素晴らしいと答えていた。
また、あなたの作品の感性はヘンリー・ダーガー (Henry Darger) を想起させるという問いにも、確かに影響を受けていると答えいる。
グレゴリー・ジャコブセンが作品を発表してからずっとその作品を追いかけてきたというのではなく、ウェブ上でたまたま見かけてその存在をはじめて知った僕みたいな者からすれば、その圧倒的な存在感から、もっと歳をとっている画家のように思い込んでいたのだけど、調べてみるとミッドセブンティーズの生まれ。それが凄く意外だ。勝手な印象だと、最低でもあと10年は昔に生まれている感じなのだが、思いのほか若かった。
先のインタビューを読むと、僕みたいなものばかりでなく Julie Farstad も、ジャコブセンの意外な若さに驚いたと告白している。中年で、社会から外れた隠者だと思っていたそうで、それは僕の思い描いていた印象とまったく同じだ。
ロバート・クラム (Robert Crumb) などのアングラコミックについて質問されると、チャールズ・バーンズ (Charles Burns)、マーク・ベイアー (Mark Beyer)、Chris Ware (クリス・ウェア)、Kaz(カズ) といった名前を挙げ、彼らの描く世界を愛していると答えている。またこの流れでフィリップ・ガストン (Philip Guston) の名前を挙げて偉大だと発言しているのも印象的だ。
ちなみにお気に入りの音楽は、コントーションズ (The Contortions)、ザ・フォール (The Fall)、レジデンツ (The Residents)、キャプテン・ビーフハート (Captain Beefheart)、The Old 78's、そして、1950年代と1960年代の古くて馬鹿げた、それでいて斬新な音楽だそうだ。
ポストした作品は、
"Meat Back Crotch Plow"(2007)
"Fermenting Head and Torso Aggregation Detail"(2007)
"Lady Bird"(2007)
"Jelly Loaf"(2007)
の4点。
Gregory Jacobsen
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