Saturday, March 8, 2008

Bruno Schulz





Bruno Schulz (ブルーノ・シュルツ)
1892年7月12日オーストリア=ハンガリー帝国 (Österreichisch-Ungarische Monarchie、Austro-Hungarian Empire) の時代のガリツィア (Galicja、現在のウクライナ南西部を中心とした地域) にあったドロホブィチ (Дрогóбич、Drohobycz、Drohobych、現在のウクライナのリヴィウ州州都)
で生まれる。
ポーランドのユダヤ系の作家であり、画家としても活動していた。

1942年11月19日 「野蛮作戦」 と呼ばれた無差別なユダヤ人殺戮の実行に遭遇し、ゲシュタポの一人に路上で射殺された。

海外文学や幻想文学が好きな人ならブルーノ・シュルツ (Bruno Schulz) をご存知の方も多いだろう。
以前は恒文社の 「東欧の文学」 シリーズからゴンブロヴィッチの 『コスモス』 と抱き合わせで
『肉桂色の店』 と 『クレプシドラ・サナトリウム』 が翻訳されていたし、10年前には新潮社から全集が出て、それが現在は平凡社ライブラリーで廉価版化され手に取りやすくなっている。
また、パペットアニメ愛好家なら1986年にブラザーズクエイ (Brothers Quay) が制作した 『ストリートオブクロコダイル "Street of Crocodiles"』 を見てその世界に魅了された方も多いのではないかと思うが、その原作がこのブルーノ・シュルツの 『肉桂色の店』 に含まれている短編 「大鰐通り」 である。

今回ポストしたのはそのブルーノ・シュルツが描いたエロティシズムとマゾヒズムの傾向が顕著なドローイング。
1994年に東京・両国ギャラリーカイXで開催された 「ブルーノ・シュルツと造形芸術展」 をディレクションされた鷲沢弘志という方が、シュルツのドローイングについて詳細にまとめたテキストをブログ (E.O.C.地底秘密基地) で公開されている。
ホーフシュテッター、パノフスキー、ドゥルーズなどを援用して書かれたテキストは読み応えがあり、ここでシュルツの作品を見て興味の湧いた方は一読することをお薦めする。
ということで、あのテキストを読んじゃったから、私の駄文は早々に切り上げたい。
そうそう、Wikipedia のブルーノ・シュルツの項もマイナーな文学者にも拘らず恐ろしい充実振りで (これも鷲沢弘志の手によるものではないかと思われるのだが)、E.O.C.地底秘密基地との併読をお薦めしたい。

ポストした作品のタイトルは、上から

"Undula the Eternal Ideal"
"The Procession"
"Revolution in the City"
"Beast"

The Art of Bruno Schulz
Wikipedia
History of Art: Symbolism
Bruno Schulz - malarze.com -- Malarze Polish Art Gallery - Polish Art of Painting and Painters - pl: Malarze Polscy i Sztuka Polska
ブルーノ・シュルツの絵画(1)-E.O.C.地底秘密基地


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