Saturday, May 20, 2006

Jack Spencer





Jack Spencer (ジャック・スペンサー)
1951年にミシシッピ州 (Mississippi) 中部にあるアッタラ郡 (Attala County) 中央の都市、コスキアスコ (Kosciusko) 生まれた。
現在はテネシー州 (Tennessee) のナッシュビル (Nashville) 在住。
写真家。

ジャック・スペンサーの写真をダラダラ見ていると、遠い夏の日の出来事を夢の中で反芻している気分になってくる。
ジャック・スペンサーに関する情報を検索していて、スペンサーの撮影した琥珀色のアメリカ南部やメキシコの田園風景をウィリアム・フォークナー (William Faulkner)、コーマック・マッカーシー (Cormac McCarthy)、フラナリー・オコナー (Flannery O'Connor) に喩える人を見かけた。
それはちょっと違うのではないかと思う。
納得できない。
確かにフォークナーやマッカーシー、そしてオコナーの小説を郷愁というフィルターを通してイメージ化するともしかするとスペンサーの写真に近いものになるのかもしれない。
だが、彼らの小説の根底にある暴力性や残酷さといったものフィルターで漂白しても面白くもないだろうし、そういうフィルター越しに読んだこともない。
いや、もし仮にそんなフィルターをかけたにせよ、簡単に食い破ってしまうだろう。
スペンサーの写真に暴力性や残酷さがまったく無いとは言わないし、確かにそういったものが微かに感じられる作品もあるのだが、それはフォークナーやマッカーシーやオコナーのものとは異質なのものに思える。

ってなことを日本に住む日本人が言っても何の説得力もないが、やはり違うと言いたい。
南部といえば、カーソン・マッカラーズ (Carson McCullers) も南部生まれの作家だったが、作品の印象を比べてみてもやはりしっくり来ず、他の候補を思い浮かべてみたりしたが印象が重なる作品となるとなかなか見つけ出せず、どうにも不毛なのでお終いにした。

1枚目のウサギを掴む少女の写真は、ルシアン・フロイド (Lucian Freud) がキティ・ガルマン (Kitty Garman) をモデルにして描いた "Girl with a kitten" と構図は似ていても、受ける印象はまるで違っている。

Catherine Edelman Gallery
ANDREW SMITH GALLERY
artnet


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