Saturday, May 20, 2006

Lucian Freud







Lucian Freud (ルシアン・フロイド)
1922年にベルリンで生まれ、1933年に家族と共にイギリスに移住。
イギリスの画家。

祖父はジグムント・フロイト (Sigmund Freud)。
父はオーストリア出身のユダヤ建築家、エルンスト・ルートヴィヒ・フロイト (Ernst Ludwig Freud)、母はドイツ人で、弟にその後政治家となったクレメント・フロイド (Clement Freud) がいた。
高まる愛国主義と結びついて勢力を拡大していたナチス・ドイツから逃れるため、1933年、ジクムント・フロイトは家族を連れてイギリスに亡命するのだが、当時ルシアン・フロイドは11歳だった。
フロイドは、イングランド南西部にあるデヴォン (Devon) の小さな町、トトネス (Totnes) のダーティントン・ホール・スクール (Dartington Hall school) に通い、その後ブライヤンストン・スクール (Bryanston School) で学んだ。
ロンドンに移ったフロイトは1938年から1939年にかけ、セントラル・スクール・オブ・アート (Central School of Art) で学び、1939年から1942年まで画家のセドリック・モリス (Cedric Morris) が設立したイースト・アングリアン・スクール・オブ・ペインティング・アンド・ドローイング (East Anglian School of Painting and Drawing) で学んだ。
在学中の1939年、英国の市民権を獲得し英国人となっている。

そして1941年、18歳以上の義務として召集にあい、大西洋護送船団の商船隊員として勤務。
フロイドはどうやら第二次世界大戦を避けるためにイギリスから北米に逃げたかったらしいのだけど、様々な理由から失敗に終わった。
商船隊員として過ごした期間は決して長くはないのだが、結局、病気で船を下りることになった。が、仮病だとかなり揶揄されたらしく、かなり精神的に参ったらしい。この経験が初期の作品には大きく影響を与えているという。

1942年から1943年まで、ロンドン大学 (University of London) のゴールドスミス・カレッジ (Goldsmiths ' College) でクライブ・ガードナー (Clive Gardiner) の指導を受けた。

フルタイムの画家として活動を始めていたフロイドは1943年、 南インドのタミル出身の詩人で批評家、編集者としても活動していた Meary James Thurairajah Tambimuttu からニコラス・ムーア (Nicholas Moore) の詩集 "The Glass Tower" のイラストを描いて欲しいと依頼があり、椰子の木やシマウマを描いている。
1944年、ルフェーブル・ギャラリー (Lefevre Gallery) で初の個展が開催され、ニコラス・ムーアの詩集に使用されたシマウマのイラストは "The Painter's Room" というタイトルで展示された。個展は表現主義からシュルレアリスムを消化した若き才能の誕生を賞賛するものだったらしい。

1946年夏、フロイドは最初のパリ訪問をし、その後友人の画家ジョン・クラクストン (John Craxton) とギリシャ旅行を行った。
その後2人は1947年にジョイントの展示会をロンドンギャラリーで開催した。
英国の新ロマン主義のひとりとして知られるジョン・クラクストンと仲が良かったことからもお分かりの様に、1940年代のフロイドは新ロマン主義の若き芸術家として出発をし、評価を得ている。

1946年に出会ったキティ・ガルマン (Kitty Garman、後に Kitty Godley となる) と1947年に結婚。キティ・ガルマンは英国の彫刻家ジェイコブ・エプスタイン (Jacob Epstein) とキャスリーン・ガルマン (Kathleen Garman) の娘である。キティはしばらくの間フロイドの最も重要なモデルであり続け、何点もの作品が描かれた。

ここでは、そのキティ・ガルマンをモデルとして描かれた作品をいくつかまとめてポストしてみたい。

"Girl with a kitten" (1947)
"Girl with Roses" (1947-1948)
"Girl in a Dark Jacket" (1947)
"Girl with a Fig Leaf" (1947)
"Girl with a White Dog" (1951)

1点目から4点目までと5点目の "Girl with a White Dog" では明らかに作風が違っている。
1950年代に入り、フロイドはそれまでのシュルレアリスムの影響が感じられる新ロマン主義を捨て去り、重厚な塗りのリアリズムへ切り替えたのだが、5点目の作品はちょうど作風が変わった時期のものに当たり、上の四点とはまるで別人の作品となっているが、この後、年を経るごとにフロイドの絵は更に重厚感を増していく。

Wikipedia - ルシアン・フロイド
British Council − UK at the Venice Biennale
The Artchive
WebMuseum: Freud, Lucian
archivelucianfreud
Kitty Godley - Telegraph


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