Monday, May 15, 2006

Rozi Demant






Rozi Demant (ロジ・デマント)
1949年にニュージーランドで生まれた。
画家。

長い長い脚の女たちの失われた楽園。

鳥は絶え間なく囀り、彼女達もそれに合わせ踊り、音楽を奏でるが、大気に溶け込んだ倦怠は彼女達を蝕む。
気の遠くなる時間倦怠に蝕まれ続けた結果、彼女達は空虚となり、それでもまだ蝕まれ続け、やがてその存在自体が軽くなり、宙を漂い始めると、ただ漂うだけの存在となる。
気の遠くなる時間宙を漂い続けた結果、だらんと垂れ下がった脚が伸び始め、やがて大地にその足が着くと、空っぽになってしまった彼女達は意識を取り戻す。

まるでこの世界に起伏はないとでもいうかのように、どこまでも続く地平。
一つの場所に留まると倦怠に蝕まれるので、絶えず移動し続けなければならない。
移動中も鳥は絶え間なく囀り、彼女達もそれに合わせ踊る。
おしゃべりは何時までも終わらない。
彼女達は来る日も来る日も歩き続けるのだが、これが彼女達の日常であり、それが終わることは決してないだろう。


「長い長い脚の女たちの失われた楽園」 っていう一文がとりたてて出来のよいものだとは思わないが、ロジ・デマントの作品をコンパクトに言い表しているとは思うので、それで十分。
ずっとそう思っていたのだが、他のエントリを軒並み長文にしてしまったためバランスが悪く感じられる。
で、仕方がないので出来の悪い妄想をでっち上げてみた。
しかし、創作に向いてないってことが分かり過ぎるくらいに分かる内容で、先々消してしまうかもしれない。
こういうのって、忘れた頃に突然思いだして恥ずかしくなるものだと相場が決まっているのだ。
忘れる前に恥ずかしくなるってことも、もちろん、アリアリ。


次の5点をポスト。

"Wind"
"Black Lillies"
"The Piano"
"Black Birds"
"The Bath"

Rozi Demant

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