ゴングのように鳴りわたる時間、縁からあふれるほどにそこを満たす滝、
渦巻き、いなごの群れ、雲、銀河、埃、物音、事件、あれこれ、あれそれ、etc、etc、etc......
Friday, May 26, 2006
Nazif Topçuoğlu - Early Readers -
Nazif Topçuoğlu (ナズィーフ・トプチュオウル)
1953年にトルコのアンカラ (Ankara) で生まれた。
写真家。
ナズィーフ・トプチュオウルの作品から特定の画家や写真家の作品を思い浮かべることがあるのは、当然それらを参照しているからなのだけど、その背後には芸術史や写真史が拡がっており、更に、プルーストやトーマス・マンといった小説家の作品をも参照し、それらをトルコにおける女性の社会的状況に重ね合わせて作品世界を作り上げているのだという。
今回ポストした "Early Readers" は、2001年から2002年にかけて制作されたシリーズ。
このシリーズがバルテュス (Balthus) の作品を参照したものであることは指摘するまでもないが、バルテュスの作品を参照したシリーズはこれが最初ではなく、2000年にイスタンブール、そして2001年にニューヨークで撮影された "Offal with girls" というシリーズにバルテュスの作品を参照した作品が登場し、以後、今現在制作しているシリーズに至るまで、繰り返し参照され続けている。
そうした幾つかのシリーズの中で、女子高の寄宿舎で展開されるバルテュス的な世界といった感じの "Early Readers" は、今のところ、最も上手くバルテュスを参照にし得たシリーズのように思われる。
ナズィーフ・トプチュオウルの作品におけるバルテュス的世界に問題があるとすれば、それは、いささか健康的な世界でありすぎるという点と、バルテュス的少女にしては被写体の年齢層が高いという点だろうか。
ところで、Nazif Topçuoğlu のカタカナ表記をナズィーフ・トプチュオウルとしてみたけど、果たしてこれで合っているのだろうか?
NAZİF TOPÇUOĞLU
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