Friday, May 5, 2006

Bob Carlos Clarke











Bob Carlos Clarke (ボブ・カルロス・クラーク)
1950年にアイルランド南部のマンスター地方 (An Mhumhain, Munster) にあるコーク (Cork) で生まれ、2006年3月25日に亡くなった。
アイルランドのフォトグラファ。
広告、ファッション、著名人のポートレート、ファインアートなど。

1964年、イングランドに移りジャーナリズムと広告の世界で働いた後、1970年からウエストサセックス・カレッジ・オブ・アート (West Sussex College of Art) で芸術とデザインを学んだが、この時、写真に興味を持った。
その後、ロンドン・カレッジ・オブ・プリンティング (London College of Printing、現ロンドン芸術大学 ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション) で学び、1975年、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート (Royal College of Art, RCA) でMAを取得した。

フォトグラファとして活動を始め、2、3年で商業写真の世界で認められる存在となる。
発表した作品集は、

"The Illustrated Delta of Venus" (1979)
"Obsession" (1981)
"The Dark Summer" (1985)
"White Heat" (with Marco Pierre White, 1990)
"Shooting Sex" (2003)

の5冊で、1979年の "The Illustrated Delta of Venus" はもちろんアナイス・ニンのエロチカ『デルタ・オブ・ヴィーナス』を基にした作品集 (この情報をまとめている現在 (2011年)、ネットに出回っているのを見つけたので、今度改めてエントリを立ててみたい)。
1985年に発表した作品集 "Dark Summer" は世界的にヒットし、ボブ・カルロス・クラークを知る人が飛躍的に増えた。

私生活では鬱病で苦しんでいたが、2006年3月25日、走行中の旅客列車に飛び込み亡くなった。


ヘルムート・ニュートン (Helmut Newton) を思わせる、都会的で洗練されたエロティックな写真を撮るが、ボブ・カルロス・クラークのエージェントを務めていたギスラン・パスカル (Ghislain Pascal) は、実際に次のような発言をしている。
"he will be remembered as Britain's answer to Helmut Newton."
所謂 「~への回答」 ってやつなのだが、回答というよりもフォロワーといった感じで、ボブ・カルロス・クラークの方が幾分シュルレアル。

これまでに何度かボブ・カルロス・クラークの作品をネットで漁ってみたのだが、探している作品がどうしても見つからなかった (正確にはないこともなかったのだが)。
探していたのは、1991年に福武書店出版されたロバート・F・ジョーンズ (Robert F. Jones) の『ブラッド・スポーツ (Blood Sport: A Journey Up the Hassayampa)』のカバーで使用されていた "APOLLYON" という1985年に撮影された作品で、1枚目にポストした作品がそれ。
この、シュルレアルな官能をクールに表現していて印象的な作品を、今回、ようやく見つけることが出来た。
この手の作品がまだあるはずなんだけど、検索してもあまり見つからないのが残念。


ボブ・カルロス・クラークはカラーで撮影した作品も勿論あるのだけど、今回はこういったチョイスにしてみた。

Bob Carlos Clarke: Home Page
Wikipedia - Bob Carlos Clarke
Bob Carlos Clarke Artist Portfolio :: PicassoMio
Bob Carlos Clarke
Bob Carlos Clarke retrospective | Art and design | The Observer

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